「そんなこと意味ないじゃない」
あなたはそう言う。
「そうかもね」
わたしはそう言って笑う。
わたしとあなたの会話はいつだって蛇行する川のようにあっちにいったりこっちにいったりと忙しない。あなたに少しでも多く笑って欲しくって、わたしはいつも遠回りを選んでしまう。あなたは不機嫌そうに眉を吊り上げながらも、結局はわたしに付き合ってくれる。
あと十年もすれば、二人で過ごしたささやかな時間のことなんかもうすっかり忘れてしまっているのかな。こんなに大切な気持ちがいつか価値を失ってしまうのかな。
決して口にはしない言葉たち。あなたはなんて答えてくれるだろう。
#意味がないこと
11/8/2024, 12:53:36 PM