NoName

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君はいつだって僕の名を呼んでくれた

まるでシャボン玉みたいな

ふわふわとして、透き通っていて

儚い声で、何度だって呼んでくれた

だから僕は信じて疑わなかった

この声が途切れることはないのだと

そう勝手に思い込んでいた


────さようなら


最後は、別れを告げる言葉と共に

儚いシャボン玉は僕を置いて

ぷかぷかと飛んでいく

何度手で掬おうとしても、

もう戻ってくることはなくて


きらきらと、幻のように

美しく、飛んでいった



青空の下、虹色に輝く泡沫を

今日も僕は思い出す

風に揺られて、嬉しそうに

僕の名を呼ぶ君を

今日も、思い出す






2/16/2025, 9:01:17 AM