桜散る
「彼氏くんの事が、ずっとずっと、好きでした。付き合って下さい」
私はあの時、心拍数が一気に上がった。手汗も凄くて、ずっとドキドキしていた。なのに、彼氏の第一声で全てが変わった。
「ごめん。気持ちは嬉しいけど、好きな人がいるんだ」
私は一瞬嗜好思考が停止した。エベレストの頂上に行ったら、誰かに押されて落ちた気分だ。
「なんで…」
私はそう言うと、全力で走った。逃げたように帰ってから、数週間後、彼氏と誰かが手を繋ぎながら登校していた。今は4月上旬だが、桜が散ったような気がした。
あいもやでー
4/17/2023, 11:02:36 AM