リル

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君が見た景色

 瑠璃は、どんな景色を見ているのだろうか。私たちのことなどどうでもいい、そんなふうにいつもそっぽを向くんだ。
 目の色が瑠璃色だったから、そう名付けた。宝石のような美しさだった。あの子はその瑠璃色の瞳を通して私たちを見ている。まるで、人間のように人によって態度も変える。なでようとすると、ひっかかれる。
 でも、なぜだろうか。それがとても、可愛く見えるのだ。ツンデレで、フサフサで、そして何より瞳の色が大好きだ。そんな私の子猫ちゃん。
 私はきっと、瑠璃に大好きにさせられているのだ。そう気づいた。私が大好きになったのではない。瑠璃によって、そうさせられているのだ。
 でも、それでいいじゃないか。君の可愛さは変えられないのだから。君の見ているものが見えるわけでもないのだから。

 これからもずっと一緒にいようね。

8/15/2025, 12:52:39 AM