隠された真実
ハリーポッターシリーズの「謎のプリンス」を読んだことがおありだろう?
以下、ネタバレ注意
スネイプ先生の隠された真実を知ったとき、私は
初めて二重スパイの孤独に目を向けた。
物語の正義である主人公から悪者扱い方を受け、いつも疑われ、憎まれ、哀れなスネイプ先生を好きになった読者は多いだろう。
死の秘宝では、
教師として、生徒を守るために、尊敬する恩師に手をかけることにもなった。最終的に自分が殺されることを分かりながら・・・。
ハリーポッターシリーズで最も胸が張り裂けそうな展開である。
唯一の救いは、彼が死ぬ前にその隠された真実をハリーが知ることである。
そして、死に際にハリーとスネイプは分かり合うのだ。
二重スパイでありながら、生きている間にスネイプに報われる瞬間があって、本当によかった。
スネイプはハリーの目を見つめながら涙を流して、死に絶える。
その目に最愛のリリーを映しながら。
最愛の人が自分の宿敵と結ばれてしまった絶望。
その二人の子であるハリーへの戸惑い。
憎みながらも、守り続けた信念。
受け入れた自分の命の価値。
ハリーポッターシリーズのもう一人の主人公はスネイプである。
ハリーには仲間がいたが、スネイプはずっと孤独だった。
私たちが大人になった今、もう一度スネイプの立場で読み返したい。
7/13/2025, 2:33:38 PM