木弓るん

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星が溢れる

「うわぁ〜」

感嘆の声を上げながら空を見上げる君
足元気を付けないと、危ないよ
そう言う間もなく躓いてよろける君
咄嗟に手を出した僕も支えきれず
二人揃って草むらに倒れ込む

「いった…大丈夫?」
「私は平気。ごめんね、巻き込んじゃって」

仰向けになって空を見る君にならって
僕もごろりと仰向けになってみる

満天の星空が瞳に飛び込んできた

「見慣れた景色だと思っていたけど
 確かにすごい光景だな」

久しぶりに帰ってきた田舎の夜空は
宝石箱をひっくり返したようにきらびやかだった

溢れて、零れ落ちそうな星の下
君と僕はいつまでも寝転がって
その光景をながめていた

3/15/2024, 1:10:39 PM