黒にゃんこ

Open App

日に透ける紅葉の赤が1番きれいに見えるとつぶやいて、動かなくなる君。
大通りのベンチはもうすぐしまわれる季節になった。
バスの中から街路樹に留まる寄生木を見つける目ざとさと、裸眼視力は0.1の極端な性能差を両立させて、分厚いレンズに隠した大きな瞳。
見たいものしか目に入らない。
目が合うたびに一回一回笑ってくれるのがたまらない。
こっちを思い出してくれるまで、おりこうさんで君を待つ。




「秋晴れ」

10/18/2024, 9:01:23 PM