1年後。
1年後は分からないと、よく言う。でも、1年後を理解している自分が、一番強いってのも良く分かっている。
私は年の始まりという日に、毎回と目標を立てる。その一年後に達成することを願うだけ願い、珍しくも神社に行き、おみくじなんかを買う。開けた蓋の、あの空っぽな音を聴くことが習慣になるくらいには、繰り返す行事だ。
僕はあなたと、笑っている。合言葉を投げると、きっと花束のように包まれて返ってくると、そんな妄想を現実に起こすくらいには、幸せな日々だ。だから、1年後のこの時分に、過去の己を嘲笑い、見下すのが一番の快楽というのは、とても不思議だった。
みんな、腹には重りを抱えて、必死に撫でたり、慰めたり、投げてみたりしている。そんな事を繰り返したところで、1年という時間が浪費された事実は変わりようがないことにも、気づかない。
1年後の日、立てた誓いやら、決意やら、目標やら、言霊やらが、一つでも形を成しているのなら、それは私の負けと言えよう。
それならもう、勝つしかないだろう。
6/24/2024, 3:09:02 PM