小中学生の頃は、夏になると学校でプールの授業があった。
悶々とした授業から開放される時間で、男子生徒は皆心待ちにしていたと思う。
プールがある日は先ず、天気予報を確認する。
気温が高く快晴の日には、ウキウキが止まらない。
だが、6月7月は梅雨の時期ということもあり、曇りや雨の日が多かった気がする。
雨の日は、必ず誰かがプールをできるかを確認する。
「違う学年がプール入ってたよ」と聞くと、一安心する。そして、これ以上雨がふらないでくれ、と願う。
雨の日のプールは意外と寒くない。雨で体が慣れるのだろうか?
プールでは、本気で泳ぐことはなく、ただ友達と喋りながら水中を楽しんでいる。
ラストの自由時間が一番楽しい。自由時間が長いほど、友達との仲が深まる気がした。
プールの汚い更衣室で着替えを済ませ、雨の中を駆け抜け教室に戻る。
テンションが下がるのを感じながら、友達と他愛もない会話をする。「次のプールは晴れるといいね」と。
教室につき、濡れた髪のまま授業を受ける。
次第に強くなる睡魔と雨音。
嵐の予感とともに、瞳を閉じる。
ドカーン!!
先生の怒号と雷の音が教室中に響き渡った。
7/29/2024, 12:03:21 PM