桜散る
「桜は散り際が一番美しい。」
桜よりも綺麗な笑顔で君は僕にそう言った。
あの時見た散り際の桜は確かに今まで見たどんな桜よりも美しかった。
「来年も桜が咲いたら、散り際を一緒に観よう。約束だよ?」
来年も、なんて。君を僕の元に留めておくためにそんな約束を交わす。
「うん!約束。」
君は頬を桜色に染めてそんな僕の口約束に嬉しそうに返事した。
約束事があれば少しでも君の生きる気力になると思っていた、けどやはり病には敵わなかった。
今、僕は独りで散り際の桜を眺めている。
約束は、守れなかった。
桜の花弁が落ちると僕の目からも涙が落ちた。
4/17/2026, 10:59:16 AM