“夜の海”
夏にこの言葉を聞くと、花火を思い浮かべる。
そして、彼と花火と夜の海を見られたらと、願わずにはいられない。
秋にこの言葉を聞くと、月と輝く“夜の海”を思い浮かべてしまう。そして、彼と2人でお月見団子でも食べられたらと、夢物語を描かずにはいられない。
冬にこの言葉を聞くと、どこまでも深く沈んでいってしまいそうで、恐ろしい。
けれど、終わりのない地獄へ行く前に彼との幸せを掴めなければ、わたしは死んでも死にきれないだろう。
次の春もまた…“夜の海”を感じながら、彼のことを想えるのだろうか。この恋心が燃え尽きるのことが先か、この身体が持たなくなることが先か、選択肢は2つしかないだろう。もしも来年の春、彼が担任を持つクラスになれなかったとしても、わたしは今まで通り教師としての彼に(ネット上でこそこそと)愛を語り続けるし、教員という立場にも関わらずガチ恋をしてしまう痛々しいわたしは、到底、消えないだろう。
8/16/2024, 3:44:55 AM