53. 輝き
人が心から笑っているとき、その人が眩しく見える。笑顔には輝きがある。
自分か輝いているかなんて、自分には分からないだろう。或いは態々鏡を覗いたとして、自分が眩しかったことがあろうか。輝きの認知には観察者が必要だ。その上、観察者に認知されたその人の輝きは、本人の中ではまだ存在していないなんて!本人に伝達して初めて彼らは自らの輝きを知るのだ。
振り返れば、私は色々な人の観察者になってきた。しかし、その内どれだけの伝達者であっただろうか。
私に伝達してくれる人は数えられない位にはいたというのに、私は何をしていたのか。
気持ち悪い
こんな奴にに言われても仕方ない
そのように思われないだろうかと躊躇してしまう。しかし同時に、そんな考えを抱くのは相手に失礼だとも思う。
いつか素直に伝えられるようになりたい。
それまではせめて、心から笑い返せるように。
2/17/2025, 4:12:05 PM