郡司

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今という時代の星空は、新しさや優しさ、夢見るこころの友なのだな、と思う。

時代により、文化により、人々は星空にいろいろに反応してきた。日本で陰陽師が「公務員」だった頃、星空は「気運」や「事件」のマップのように見られていたらしい。その源流は中国だったろうか。メソポタミアでは暦のスケール、ギリシア神話には星座の由来がたくさん語られている。近世の産業革命前までの大航海時代には自分の船の居る地点を測るしるべだった…まあ、カティサークみたいに足の速い船だと、計測回数は少なかったかもだが。

しかしいつの時代にも、「星空オタク」とも言うべき人々は居た。それはメソポタミアだろうが江戸だろうが現代だろうが変わらない。観測を地道に続け、いろんな可能性を考えて、生涯にわたって情熱を注ぎ喜びにきらめく人々だ。星空に魅入られている。

星、宇宙、太陽系、地球、天文学、占星学、星空が手を引いてくれる世界観は多種多様だ。星空ばかり撮影している写真家もある。子どもの描く星空の絵もきらきらしい。古い時代の天球儀とか見ると不思議にわくわくする。

GPSが「現在地の座標値」をズバリで出すのは便利だけど、道具以上でも以下でもないものだ。星を測って安心したりあるいは青ざめたりしていたいろいろな時代、生活の中に不思議があって好奇心や探究心もにょきにょきと、生き生きとしていたのだろう…と、とりとめなく思う。

4/5/2024, 12:22:22 PM