光と闇の狭間で。
光が見えるのは風が吹くおかげ。闇が増えるのは嵐を望むせい。なら狭間と信じ込むこの場所は、そんなに都合のいい実家なのだろうか。
僕は思っていた。狼はひとりで寂しくて、豚さんにちょっかいを掛けたのかなって。生存競争とか本能とか、今日日騒がれる欲求の善し悪しを知らなかったあの日の僕は、ただ単純に自分と重ねた。
私は涙を流した。ヘラヘラ笑って躱して、足元を見ないようにしている日々では無く、感動モノとか言って括られる映画のワンシーンでも無い。テレビで流れてきたオリンピックの映像で、一発だった。
都合のいいモノは大切なものになり、悪いものは排除の対象になる。一度認められなくなった価値観とか種別を、全て悪と決めつけてしまう。
そこには会話も、対話も無い。
曇り空は嫌いだ。晴れやかに綺麗にして、全ての人と共有したい。共有出来ないモノ達は、もはや死んでも構わない。
光を望むこと、闇を選ぶこと。
天候を操る事ができない様に、これを求め、憂うのはやめた方が良い。
どちらを超えても愛せる者が居る所。そこがきっと狭間で、最後の崖なのだ。
12/2/2024, 4:20:16 PM