ハッピーエンド
「まだ好きなの。復縁してほしい、おねがい。」
「そーなん。俺も、忘れられなかってん。」
2人の視線が重なる。
私は呼吸も忘れて、次の言葉を待つ。
「もう1回、やり直そか。」
その言葉がずっと欲しかった。その言葉が嬉しすぎて、私の視界は歪み出した。
「今度は、間違えないから。大事にする。」
ポロッと溢れる雫が頬を伝う。
こんなに嬉しいのに、なんで涙なんて....。そう思うけれども止まらない。
「....ありがとっ。」
やっと絞り出した声は掠れていて、なんとも情けない。
「お前、あいっかわらず泣き虫。」
その言葉を聞きながら、私は暖かい腕の中にいた。
ポンポンと頭を軽く叩くその手があまりにも優しくて、やっと帰ってきた手の大きさに、私はまた胸がいっぱいになって、涙が出てくる。
大好きだよ。と、その言葉と共に、頭にキスがひとつ落ちてきた。
そんなハッピーエンドを何度も夢見て、覚めない悪夢の中にいる。
3/29/2026, 11:03:34 AM