るに

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真夜中の午前2時。
いつもと変わらない日で
いつもと同じ夜だった。
外は曇っていて
星なんか見えなくて
車の走る音と、
私の流す音楽しか聞こえなかった。
ほとんどの家では灯りが消えてて
窓から見える景色だけが
今の世界だとしたら
今だけ世界に私だけな気がした。
寒いくらいの冷房の風で
私の髪は頬を撫でなびく。
誰も知らない私の世界。
この部屋だけに広がる世界。
大好きな本を読んで浸っていた。
海の浅瀬にいる気分だった。
足首が浸るだけで
息がしやすくて
私の居場所って感じがするの。
こんな世界も場所も
簡単に作れるものじゃない。
だから大事にしたい。
手放さないように
私がそっと包み込んで、
私も包み込んでもらいたい。
全身が浸って
涙で息苦しくなるのは
ほどほどでいい。
だから私は、
人生ほどほどに。っていう言葉も
この世界と場所くらい大事にしてる。
"Good Midnight!"
私の家からかなり歩いた所に
高速道路の入口がある。
休日に何回か車で通るけど
家とは、こことは違う
別の世界への未知なる道っぽくて
なんだか安らぐ。
だから落ち着かない日は、
ただ心だけ、逃避行するだけ。

7/11/2025, 5:39:14 PM