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入道雲


初めて会った日のことを、あなたは覚えていてくれているでしょうか。
まだ暑くなりきれていない夏の始まりのようなその日、見事な青空ととても立派な入道雲が印象的でした。
突然降りだした豪雨のような、ともすれば通り雨のような雨の中、雨宿りができる場所を探して、走っていました。公園の東屋に着くと、そこには同じように雨宿りをしているあなたがいました。
雨に降られた同士、ちょっぴり気恥ずかしくて、気まずくて、苦く笑い合ったのをよく覚えています。
偶然の出会いは、いつしか必然のものだったと思えてきて、運命だなんて言葉を使ったらあなたは怒るでしょうか。嫌がるでしょうか。
それでも、あの日会えたことが私にとっては忘れられない思い出となったのです。

6/29/2023, 1:27:31 PM