まだ見ぬ景色に期待している私へ。
君は私をなんでも出来る神様のように考えているかもしれないけれど、私も人間なんだよ。君と同じ人間で、君と同じ過去を持っていて、君が今暮らしている時間が過去になっているだけの、同じ人間なんだよ。
今君が生きていることで私は色々な人と会えました。色々な経験が出来て、頭も良くなって、社会も知りました。生きてくれてありがとう。君が生きたそのせいで私の世界は真っ黒です。
親に反論が出来ないことを知ったとき、正直、諦めに近かった。産んでくれなんて頼んでいないなんてありきたりな言葉を言うつもりなんてサラサラなかったよ。君ならきっとまだ経験も少ないから言ってしまうのかもしれないね。だけどね、親だって、子供を産もうと思っても、私を産もうとは思っていないはずだから。だから、そんなことを言って無闇に人を傷つけちゃあいけないよ。
あの頃の私は逃れようと必死だったのだと思う。どうかな、君は今逃れようとしてる?今じゃもう分からないんだ。けどね、もう無駄だよ、私も君も、あの時に終わってたんだ。
人は面倒くさいことに思い出せなくても脳が記憶を保持し続ける。母親ごと階段から落とされたの、聞いたでしょ?子供は親の写し鏡だからね、君も嗚呼なるんだ。
もういいよ、誰かのせいにするのは疲れたでしょう?もう諦めて、全て自分のせいにした方が納得出来るよ。頑張ってね。
あの頃の私へ向けて、今の私より。
1/14/2025, 12:50:05 AM