「明日世界が終わるなら」
明日世界が終わるとしたら、世界が終わるその瞬間、僕は何を思い、何をしているだろうか。
僕は思い描く。いつもと変わらないような時間を、いつも通りの心持ちで過ごしたい。それが1番、美しい人生の終り方だろうから。(これは僕の価値観に過ぎないけれど)
でも僕は臆病者で、愚か者だ。臆病者で愚か者だから、その時になって初めて、今まで過ごした時を振り返り、君に感謝を伝える。僕に明日はない。それが判った時に突拍子もなく、「ありがとう」を口にする。
そして僕はふと思うだろう。ここまでしなければ、感謝の言葉1つすらも、言えやしないのだと。そこで初めて気づくのだ。自分の犯してきた罪に。心の底に眠る罪悪感に。
明日世界が終わるなら、僕は罪を償いたい。
償い方も、君の心も、何も解らないまま。
5/6/2024, 12:32:50 PM