あまり

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黄昏に 夜が息吹く
波のよせるように
暗やみが そらを 満たし
あふれる

星がふる

いやおうなく こぼれ落ちる
いくつもの光のすじが
黒い 海へしたたかに
叩きつけられては
薄氷のきしむ 音をたてた

星がふりやむ頃
波はうすく光り
浮かびあがったなき骸を
白い砂上へいざなう
硝子色からひょうはくされていくかがやきは
砕かれ ひと匙の砂に変わる

君は 黒と白の境界を
透ける 白いドレスのすそを濡らしながら歩いている

夜ごとひろがりつづける浜辺に
まだ息のあるものをさがしている


『星が溢れる』

3/15/2023, 12:16:19 PM