「青い風」
窓からグラウンドを眺める
セミの鳴き声が、校舎に跳ねる
陸上部が集まってきた
野球部も。
ここからは、テニスコートまでは見えない
午後の教室で、また一人こうして
グラウンドを眺めている
青いシャツが
一定方向に走る
青い列は、魚の様に走る
水中で、円を一定に何人かで歩くと
流れが出来る。
まるで、つむじ風
靴ひもを結び、列にまた追いつく
青い風は、夕暮れとセミの鳴き声を刻む
窓を閉めて鍵を閉める。
静けさが少し響き
階段を、降りて、靴を履き替える。
「青」が苦手
だから
「オレンジ」に帰る。
7/4/2025, 1:21:18 PM