三ヶ月付き合った彼と、最近同棲を始めた。
今まで一回も喧嘩したことがなかったのに、同棲を始めてからは喧嘩が増え、些細なことで喧嘩をするのは同棲を始めて今回で五回目だった。
沈黙が流れて彼の方を見れば、さっきまで私を見つめていた瞳は、どこか明日を見つめているようで。
「今までお互いのペースでやれてるって思ったのは僕だけだったのかも、今まで困らせてごめんね。」
僕たちもう終わりにしよう、なんて。
私が入る隙もなく掌に残された合鍵。
違う。こんなはずじゃなかった。
ただ、二人でもう一回考えようって、仲直りしようって、そう言ってほしかっただけなのに。
空っぽになった私のお皿と彼の食べかけのお皿が、私たちの最後の思い出になった。
「お互いのペース」
11/22/2024, 7:54:21 AM