コノハ

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【あなたへの贈り物】

付き合って初めての記念日。
あなたはきっとサプライズは嫌いな人。
それでも何か贈り物をしたくて私はここずっとあなたのことばかりを考えてる。
それでも何をあげたらあなたは喜んでくれるのか答えは未だ出ないままだ。

「はぁ~…困ったな」
本当に困った。
気むずかしいあなたは何を考えてるのかわからない人。
だけど、私にだけはすごく優しい。

「だから何か贈り物がしたいのに…」

何を贈ったらいいか分からないなんて彼女失格だ。

「う~ん、う~ん…」
「何難しい顔してんの?」
「はっ、」
「今度は何?」
「い、いやぁ~へへ」

何時の間に帰ったのか。
背後から彼に覗き込まれてた。
全然気付かなかった。危なすぎる!

「お帰りなさい」
「うん、ただいま」
「…」
「何?」
「ううん」
「?」

彼はクローゼットに着てたジャケットを掛けている。
「(もう直接聞いてみようかなぁ)ねぇ」
「うん?」
「今何か欲しいものある?」
「何急に?」
「何となくぅ?」
「ふ~ん…それって何でもいいの?」
「うん、何でもいいよ」
「じゃあ、お前」
「うん、わかった…へっ?」
「記念日」
「え?」
「わかりやすいよな」
「っ」

そう言って私の額にキスしてきた。
それから意地悪に笑って、
「すっげー楽しみにしてる。
風呂。入ってくるな?」
「は、はい…」

何だかとんでもない展開になってしまった。
記念日の日私はいったいどうなってしまうのか。
今からどきどきが止まらないのでした。

1/22/2025, 12:58:13 PM