【過ぎ去った日々】
「痛い、痛いってば」
僕は涙を流した。そこには仲間もいない、孤独で居なければならない、牢屋の中の様に冷たく、酷かった。相手が気に食わないことがあれば殴られ、反抗すれば蹴られ、相手の癪に障ることをすれば変な噂を流される。この事については親にも全く言えていない。
僕は母子家庭で育っている。弁護士との話で忙しい母さんに、僕の事情なんて話せるもんか。
…でも本音を言えば、僕に寄り添ってくれる人が欲しかったかな。
こんな生活がつづいて早3年。僕はある決断をした。これは僕の人生を今、大きく変えることとなる。
これを寂しい。と思ってくれる人は現れるだろうか。僕のいじめっ子達は後悔してくれるだろうか。
僕はいじめっ子達への一生の呪いへと化す。
母さん、どうかお元気で。
それじゃあさよなら。
橘 海斗
僕は過ぎ去った酷い日々を思い出しながら、たった1枚の遺書を勉強机の上に置いた。そして天井から吊り下げられている縄に手をかけ、頭を入れた。
3/9/2023, 11:37:21 AM