【星が溢れる】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】
3/14 PM 6:45
「うわぁあ~! 真夜(よる)くん、
これ何? すっっっごくキレイ!」
暁が真夜から受け取った
ホワイトデーの贈り物を見て
興奮気味に問いかけている。
「《クリスタルハーバリウム》って
いうものだよ」
「なんだか名前もオシャレだね!
お花がいっぱい詰まって
キラキラしてる……ほんとにキレイ。
ね、宵ちゃん! これ、スゴいね!」
「そうね、確かに……綺麗だわ」
「ありがとう~、真夜くん!
お部屋に大切に飾らせてもらうね」
「気に入ったなら、良かった」
「気に入らない訳がないよー!」
「……ああ、ちなみに。部屋を暗くして
ライトで照らしてみると、また違った
感じになるみたいだよ」
「えっ、試してみたい!」
暁に言われるがまま、真夜が部屋の
電気を一度消す。
「……わ、暗闇の中でライト当てると、
中のお花のキラキラが
更に強まる感じがするね~!
ロマンチック!」
スマホのライトをかざしながら、
暁が更にハーバリウムに見入っている。
暁のハーバリウムは、
柔らかなオレンジ色のバラを
メインに、白いブバルディアや
ライスフラワー等で構成されていて。
アタシのハーバリウムは
濃い色のブルーローズをメインに
ブルースターやかすみ草等で
構成されている。
闇の中、たくさんの花々が
光っている様子は、
まるで星が溢れているようだった。
3/15/2023, 4:19:43 PM