名無しの権兵衛

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題:小さな命

もしも足より大きな蟻がいたら
それを小さいと言えるだろうか
いやいや、きっと大きいと言う
たとえ自分の背丈より小さくても

それは確かに小さな命
蟻の背丈は人よりも
うんとうんと低いのだから
けれども大きなものがある
命の価値は大きなものである

どんなに小さな命でも
なくてはならぬ存在で
消えて構わぬ命など
一つたりともありはせぬ

虫はちょっぴり苦手だけれど
私の命と同じだけ
虫にも命の価値がある
身を守りたい時以外
潰さずそっと見守ろう

***

小5クイズで「足より大きな蟻」という妙に恐ろしい選択肢が出てきた。
こんなのに遭遇したら人生終わる存在として、他の選択肢よりもめちゃくちゃインパクトがあった。
もう一つの選択肢も良かったけど……恐ろしさだけ見たら、今回の小5クイズで最も強いインパクトを放つ存在だろう。

不思議なものだよね。
爪のサイズより大きな蟻すら、そんなに多くは見かけないってのに、恐ろしい存在という認識をしてしまう。
そんなに小さいんだから、指先でもプチッと出来てしまうのに。
その小さくて脆い命を前にして、怖いとか恐ろしいとか言っている。

でも命というものが持つ価値が人間一人と蟻一匹で等しいのなら、そりゃ恐ろしいと思って当然だ。
私が蟻を見かける時は、大抵一人でいる時だ。
そして蟻は複数匹歩いている。
命の価値をそれぞれ100とした場合、私は100で、蟻は合計すると軽く500を上回る。
そりゃあ、怖いと思うのも当たり前だ。

小さな命と言うけれど、価値に対して小さいと言っているのではなく、ただ単に生まれてからの日が浅い事を指しているのか、身体面が全体を見た時に平均より小さい事を指しているのかのどちらかだろう。
そう想定して書いた。

2/25/2024, 8:53:12 AM