ゆう

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光さえ届かない
マリアナ海溝の底の底

僕はその底で
地球を敷き布団にして寝転んでいる

未来から来たドラ猫に
海底でも呼吸ができる道具をもらって

まるで河川敷の土手に寝転ぶように
気軽に、気楽に、ラフに

近くに見たこともない深海魚がいる

その深海魚を見ていると
まるで自分もその一部になったような気持ちになり
深海の海に融けていくような気がした

そうして漆黒の闇の中に漂う自分に
なぜか宇宙を感じたのだ

そうして僕は
深海からこの世界を
神を
宇宙を
悟ったのだ

そしてそのまま次元の海に融けていった

目が覚めると見たこともない世界が広がっていて
もといた世界は
視認できないほど小さく
知覚できないほど圧縮されていた

もう もといた世界には戻れない
そう直感した

そうか
僕は次元の外に出たのだ
その時気づいた

不思議とわくわくしていた
本当の僕はここから始まるような
そんな予感がしていた

それはとてもあたたかい感覚だった






底 完

1/20/2026, 10:25:39 AM