夢 みる 心
いつか何者かになる、と思っていた。
きっと初めては花屋さん、ケーキ屋さん。
お母さんにも、いつかなると思っていた。
花火師、宮大工、スタントマンに憧れていたのは小学校の高学年のころ。
女の子の中では限りなく男まさりだったから。
でも本当は教室の隅で漫画を描いていたカオリンやまいまいと絵を描きたかった。
思い返せば、自分がなりたいなにかと
人に描かれた「なるべき私」が混在していた。
椎名林檎や宇多田ヒカルのような個性的な歌手になりたかったのはきっとパパにはバレていた。
玄関の外までひびく声を聞かないフリしてくれていたと思う。
高校進学より美容の専門の道に行きたいと地団駄を踏んだこともあった。
それが叶わないなら「もうなんでもいい」となんとなく進学した高校で夢を語る仲間に出会った。
舞台女優になる!と宣言したオカベは卒業生有志のおふざけミュージカルにも本気で挑んでくれた。
私が完璧にセリフを飛ばしたあの舞台で、オカベは一つの夢を叶えていた。
就職、離職結婚就職、別居離職就職離婚を経験した頃には、なんとなく社会の役に立ちたい、とだけ思うようになった。
さて。
いつから「何者かになりたい」と思うようになったのだろう。
曖昧なゴールをざっくり目指すようになったのはいつからだろう。
現実より架空やバーチャルを受動する方がラクに楽しくて、脳も騙せるから、緩やかに逃げていることにも気づかないまま。
長いこと一歩も前に進んでいない。
同じところで足踏みをしている。
何歳の私の足跡を踏みしめているのだろう。
夢 みる 心は もう一度
夢みる練習から始まる。
何がしたい。何が欲しい。
どうしたい、どうなりたい。
何者かでなく、何になるか。
考えて、考えて。
今が明日を変えるから。
4/17/2026, 7:13:15 AM