contradiction

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題名:吹き抜ける風

窓で外を見つめていると、冷たい風が顔に当たる。
外には、枯れ木が数本あるだけ。
他はいつもの見慣れた景色。

その景色を、特別綺麗だとは思えないが、ひたすら私は、無意識に見つめていた。

「──出席番号二十三番、おい二十三番。」
「は、はい…。」
慌てて先生の方へ目を向けると、
「これの答えは?」
と、聞いてくる。良く分からない。硬直したまま、周りはひそひそして、恥ずかしくて、口が開かない。
「分からない、です…。」
「珍しいな。そういやぼーっとしてたけど、風邪でもひいてるのか?」
「いえ、風邪ではありません…。」
顔がだんだん赤くなる。笑い声に関係ない話、私への評価、先生についてなど、いろいろ聞こえてくる。

うるさい。

うるさいうるさいうるさいうるさいうるさい!

聞こえてくる全てをかき消すように私はそう言い聞かせた。私は自意識過剰なんじゃないかな。そう思えば私がおかしい人みたいじゃない。嫌だ。そんなの認めたくない。

冷たい風が顔に当たる。

少し、冷静になれたのかもしれない。

私、何もできない。
きっと無気力状態だ。
期待して欲しくなかった。
話しかけて欲しくなかった。
陰口を言って欲しくなかった。
あざ笑って欲しくなかった。
期待はずれだと言って欲しくなかった。

止めて。

私は皆と同じ人間なんだよ。

お願いだからもう、

これ以上、

私に何も求めないで?

11/19/2025, 11:43:55 AM