《今日も飯食べてくるからいらない》
《わかった》
…またこの会話か。一緒に住み始めた頃はご飯も美味しいと食べてくれていたが、最近はご飯どころか朝顔も合わしてない。やっぱり男の俺なんかより女性の方がいいのだろう。付き合うことが出来たこと自体奇跡だったのだ。初めは楽しかった同棲も今となっては苦痛でしかない。もう出ていこう。そうした方がお互いのためだ。そうして俺は荷物をまとめてこの家から出た。
涙は出てこなかった。だが、俺の心を表すように雨粒がどんどん大きくなっていった。
『空が泣く』
9/16/2022, 10:24:42 AM