たなか。

Open App

【流れ星に願いを】

手と手を合わせて流れ星に願いを叶えてもらえるように、僕は夜空を見上げた。星が無数に散らばるあの空に手をかざしても行き場のない手が空中を泳ぐだけ。
「願いが叶うならお金がいっぱいほしい。いっぱいお金貯め込んで自由になってやるんだ。」
何をもって自由かなんてそんな定義どこにもない。ただ、自由という言葉に縋りたいだけ。ただ、自由になりたいと言って君と笑っていたいだけ。
「なぁんて、クソ野郎みたいな願い事。でも、それ分かるかも。」
そう言って笑うのがいつもの流れ。君がいるならきっとこの星ももっときれいに見えた。

4/25/2023, 3:47:47 PM