真夜中、窓に雨粒のなる音が鳴り響く。ノイズキャンセリング付きのヘッドフォンをしてもやけに雨音が煩く感じた。
こうも憂鬱な日は、自分の書き出す言葉すらも全部曖昧に見えて嫌気がさす。
〈大丈夫、また絶対会えるから〉
そう文字を打って送信した。まるで自分に言い聞かせるかの様に。
〈会えるよね、待ってる。〉
数十秒、たったそれだけの時間で返ってきた言葉。
本当は分かっていた。もう会えなくなってしまう事。絶対なんてあるはずないのに、安っぽい言葉に縋り付いてしまう。
どうか弱い自分を許してくれ。
雨は未だ降り止まない。
『降り止まない雨』
5/25/2024, 10:54:29 AM