風が通り抜けるたびに、木陰が水面のように揺れていた。昼下がりの静けさに、心のざわめきも少しだけ和らいでいく。言葉にできないことは、葉のざわめきに預ければいい。誰も知らない場所で、ただ、ひとりでも、苦しくないと思えた。揺れる木陰の下、少しだけ、呼吸が軽くなった。【 揺れる木陰 】
7/17/2025, 10:08:20 AM