秋雀(あすず)

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肌寒くなって、枯葉の中に放り込んで作る焼き芋が恋しくなって来るような

高校3年生の2学期の真ん中らへん。

(って言っても俺はそんな焼き芋は作ったこともないし、食ったこともないけど。)



僕は君に乞う。



2人でバスに乗って少し遠くの田舎村にある
錦秋(きんしゅう)を拝みに行こうと。


ズバーっと結論から言うと案の定、断られてしまった。




鼻水垂らしてそこの辺の公園で遊びまくってた
ガキんちょの当時、

自身の恋心に儚く映し出されていた優艶(ゆうえん)な君には永年好いていた人が居た。

相手の奴を見る度に頬を紅潮させては懸想(けそう)し、
女友達に報告しに行ってたっけな。

俺の冴えない男の勘ってやつだけど、
相手の奴も彼女のことが気になっていたんだろう。
というか、ちらちら見てたのは知っていたから。


今よく考え直してみて、
「やっぱ本当にガキだったな。」とは思うけど、

その時の俺は目の前の甘過ぎる光景が許せなくて、
二人の仲を引き裂くように間に取り入ってしまう。

後に彼女の心に遺恨という大きな傷をつけてしまうかも
とは微塵も考えることは出来なかった。


「やっぱ、大人になってもわかんねーもんだな。
女心っていうヤツは。」

誰もいない世界で孤独を歌いながら
誰かも分からない誰かに願い続ける。

〝僕の手を繋いで__。〟




いや、文章死んでる

12/9/2021, 3:45:28 PM