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あなたとわたし

わたしは可哀想だと思ってます。まだ若いあなたを、雨は冷たいものそれだけのあたなが風は吹くものそれだけのあなたが、太陽は海は山は季節は全てがひとつ切りのあなたが、冷たい雨はどんな風に冷たいの?熱くなった頭を冷やす雨は冷たくて気持ちいい、学校の帰り道雨に降られて駅まで走った相合傘は秋でも冬でも五月雨みたいに青葉の匂いがしていた、、枯れ葉舞う冬の雨も二人でいれば温かくて、灯りをつけた部屋で雨に濡れて帰るあなたを待っている、迎えに出ようかと玄関に立ちドアを引こうとしたところにあなたが帰ってくる、
「ただいま」
「おかえり、随分濡れちゃったね、寒くない」
慌てて駆け上がりタオルを持ってくる、多分寒くない(笑) そんな雨を知らないあなたは可哀想だと思うの。

眠りにつく前に、恨み言を言うあなたも可哀想だと思います。まだ若いあなた、誰かの死を待って生きるなんて可哀想、
「死ね」
「殺す」…凄く打ち消し否定する負の力に満ちた言葉は、言った人に返る、それが言霊の力
可哀想なあなた、怨み節ならべて、苦しんで苦しんでなんとかそのウラヤマシイ人よりも長く苦しんで恨み言吐いて生きれますように、長生きしてねと祈ってます。

あなたとわたし、わたしあなたでなくて本当に良かったと思ってます。

何故なら、あなたの言葉を受け取ってあなたを憐れんであげることが出来るから、わたしあなたでなくて良かった。

あなたとわたし、別々の人間。


令和6年11月7日

               心幸

11/7/2024, 11:10:32 AM