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世界の終わりに君と


「ねぇ、見て!」
そうはしゃぐ声に、顔をあげれば、目を輝かせて笑う君がいた。指差す先には、青の星と呼ばれる惑星があった。
海と呼ばれる水たまりが地上を覆いつくし、かつて栄えていたはずの街並みは海の底へと沈んでしまっていた。
あれが世界の終わりだと誰かが言った。いつかこの場所にも終わりがきて、あの惑星のように誰もいなくなるのだと。
その言葉に、自分たちの世界もいつか終わりが来るのだと改めて実感した。こうして、世界が終わる様を見て、こうなるのだと理解してしまえば、なおさらその気持ちは強くなる。それでも、もし、終わりが来るのなら、最後も君と一緒にいたいとそう思った。
ああ、この世界の終わりに、君と一緒に来れてよかった。
君の無邪気な笑顔を見ながら、そんなことを思った。

6/7/2023, 2:22:16 PM