叶夜

Open App

彼女が亡くなった。
『命』という炎は、あっけなく煙となった。

「……俺は……こんなものにも気づけなかったのか……」

いつも笑顔でデートの待ち合わせ場所に駆け寄ってきてくれる。

いつも笑顔で僕と手を繋いで歩いてくれる。

いつも笑顔で楽しそうにはしゃいでいる。

気づくのが遅かった。
彼女の笑顔が僕の宝物だと言うことに。


___あなたの笑顔がなくなってしまえば、僕の宝物は何になるのかな。

身近なものに笑顔を魅せることは、時に幸せであり、時に人を苦しませる___……。

11/20/2022, 10:44:34 AM