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 昨今の気候変動は目まぐるしい。温室効果ガスや森林の減少が原因だと言われているらしい。
 今年の夏は例年に比べ格段に暑く、日中に外を出歩くのは危険だし、室内であっても冷房がなかなか効かない。もはや小手先の対策では追いつかないほど、気候変動による悪影響はなかなかに重大である。持続可能な社会のために、我々人類は環境保全に取り組み、気候変動を止めなければならないらしい…

 さて、私は、人類はいつか滅びると思っている。

 現代社会には娯楽も保障も溢れており、家庭を持たずとも満足した人生を送れるし、面倒を見てくれる子供がいなくとも幸せな死を迎えられる。つまり人間にとって、繁殖するメリットはなくなりつつあるのだ。
 せっかく我々が持続可能な社会を目指して様々な努力をしても、それが実現する頃には人類は繁殖のモチベーションをなくして大幅に数を減らしており、もはや大自然に打ち勝つ術なく淘汰されるのではないだろうか…。

 そんなこんなの妄想により、世間が提示する「人類のために必要とされる努力」が私にはよくわからない。そもそも、私個人が人類のためにと何か努力をしなければならないことについても些か疑問がある。私個人の満足の中に、人類の繁栄は入っていない。自分と、知っている人の幸せが精々で、100年先の人類の幸せを真面目に願っているかと言われると全くそうではない。人類というコミュニティに対する帰属意識がない。

 どうまとめたものかと思うが、つまり私が言いたいのは、自分が満足した人生を送ることで精一杯なのに、顔も見たことのない沢山の誰かの幸せを願うことなど現実的でないということである。これを不道徳と言う人があるのならば、ぜひ教えて欲しい。純粋に興味がある。あなたはどんな動機で、どんな人生経験の中で、人類という途方もないコミュニティへの帰属意識を持ったのだろうか。

8/19/2024, 11:08:36 AM