譬えば貴方の肌の色はこうですから、貴方にはこれが似合いませんよ等と宣われるとしましょう。
そんなことを言われましても、と眉を下げつつ、はぁそうですかと応えます。
意地の悪い人間は顔を見ればわかります。
此奴のはなしを聞く必要は無いなと、第一印象で判断できます。
色のせいでしょうか。
私には生来、好きな色のはなしがわからずいました。
色など光の問題です。
そこに好き嫌いを見出せるほど、私の感性は鋭くなかったのです。
青とか赤とか緑とか、無難な声でやり過ごして、本当に好きな色って何かしらと思いましても、やはりわからないのです。
好きな色の画用紙を選んでください、という言葉がいまも鮮明です。
色とりどりの画用紙が、壁に貼り付けられていきます。
私は紫を選びました。
カラフルな壁になりました。それ以下でもそれ以上でもないでしょうに、みんなで手を叩きました。
色彩は実に奥が深い、それゆえに好きも嫌いもわからないのです。
ただ、あのカラフルな平面が、私の夢に出てくるのです。
『カラフル』
5/1/2026, 11:26:38 PM