『誰か』
明るく眩しい画面を薄目で見る。
メッセージリストには通知が1件もない。
いつもの事だ。
最近眠れない夜を過ごしている。
薬も貰ったがあまり効果がない。
次はもっと強めの薬をもらおう。
誰かいないかな〜
タイムラインを漁っても知らない人たちが
既に親しい仲であろう人と会話が弾んでいる。いいなあ。
他人を見よう見まねでSNSの海に流す。
...数十分経っても誰も来なかった。
こんなにいるのに誰も私のもとにやってこない。
「...誰か。」
スマホをぎゅっと握る。
虚しくなってきてスマホの電源を落とす。
真っ暗な空間だけが私の周囲にいてくれた。
語り部シルヴァ
10/3/2025, 11:17:12 AM