しらす

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 お題 「大空」

注意

この物語はフィクションです。

実際の人物や団体とは関係ありません。

物語 ▼


ぼく、おおきくなったらいつか、おそらにいきたい。

おじさんがいつてた.ままとぱぱはおそらにいるんたよつて


おそらにいったら、もくもくしててふわふわのくもをたべるの

それで、ままとぱぱにあってぎゆーしてもらって、

なでなでされるの!




子供の頃に書いた手紙。



母上殿、父上殿、僕は今、パイロットです。


僕は、今、大空に居ます。


まだ、雲を食べることもできていないし、父上と母上に会うことすら出来ていない僕。



あぁ、親不孝者ですね。


少しだけ、待っていてください。



僕の子供が大きくなって、妻と一緒に老いていって、

行く日がきたら、会いに行きます。






それまで、もう少しだけ____。




青々しい大空に吸い込まれそうになりながら、手紙を読み返した。




ーーあとがき。


「ままとぱぱはおそらにいるんだよ。」

そんな言葉を聞いて書いた子供の手紙が、今にまで繋がっていれる。


大人になって、辛い事実が分かるでしょう。

雲は食べれない。おとうさんとあかあさんは、死んでしまってもう会えない。

それでも、大空に夢を選んだ者の物語。


ここまで読んでくれてありがとうございます。

12月も後半、今年を楽しんで過ごしてください。

ーー

12/21/2024, 10:35:47 AM