M.E.

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これまでにたくさんの『心』が『あたたかい』と感じた瞬間があった。

まだ寒い冬の日に、春の暖かい風が吹き、春のにおいが季節の移り変わりを教えてくれる瞬間。

小さい頃、わたしがなかなか寝つけないときに、祖母がおんぶして子守唄をきかせてくれた瞬間。

小さい頃、雪がたくさん降った日に、かまくらをつくって、そのなかで弟と一緒にラーメンを食べた瞬間。

これまで『心』が『あたたかい』と感じた瞬間に共通していたことは、極寒の極地で雪が吹雪いているなかに建つ小さな小屋で、チリチリと音を鳴らす暖炉のなかの炎のように、悲しいことや辛いことがあったときに、ふと思い出し、『心』をうすい橙色のように、ほんのりあたたかくしてくれるものだということである。



『心』は結局どこにあるのか。わたしはたまに考える。

『心』をイラストで表現する際、心臓の位置にハートを描くため、小さい頃は心臓が『心』だと信じていた。しかし、成長していくにつれて感情も思考も『脳』で発生していることがわかってきた。

幽体離脱をした方や、死を彷徨ったことがある方に、共通した経験談の一つに、「目の前に自分がいるのをみている」という状況がある。

わたしは、『心臓』も『脳』も目の前の自分がもっているため、この状況はありえないことだと思っていた。

しかし、少しずつこの状況を納得できるようになってきた。

この理由として、「魂の重さは21g」と発表された事実がある。

わたしはこの実験の詳細についてわからないため、根拠のある説明はできない。

しかし、「魂が存在すること」はびっくりするくらいすっと納得した。納得というより、思い出したという表現が正しいかもしれない。わたしは「魂が存在すること」を今まで忘れていたのである。



わたしは『心』は『魂』だと思う。感情は『脳』で発生するけれど、それを感じ取るのは『魂』なのではないか。感じ取ることこそが、『心』なのではないかと。

『あたたかい』気持ちは、『魂』があるから感じ取ることができるが、それは五感を感じ取ることができる『身体』があるからである。

『魂』だけでは、『あたたかい』を感じ取ることはできないのである。



『あたたかい』気持ちを感じ取れるのは、『魂』と『身体』が一つになっているからだと気がついた。

このことに気がつくと、『わたし』という存在がすこしすきになれた。

また『あたたかい』と感じるために、誰かに『あたたかい』を感じ取ってもらうために、生きたいと強く思った。





________あたたかいね__________________。
















1/11/2025, 6:07:26 PM