時の雨

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可愛らしい浴衣を着て、小袖を靡かせている。いつもとは違い、髪型もお団子に結われている。
ひらひらと舞う様に歩く姿が金魚掬いの金魚の様で、手を伸ばせば伸ばす程、逃げてゆく様に感じる。

現に僕の隣にはいない。

彼女の隣はいつも別の誰かだった。
虚しい想いをするくらいなら、一度くらい遊びに誘ってみれば良かった。

今更悔やんだところで、後のまつりにしかならない。
今年もまた、一人虚しく味のついた氷を食らうのだ。


2024/07/29 #お祭り

7/29/2024, 8:43:29 AM