もも

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『タイムマシーン』

ある日なんにも出来ない少年の勉強机がタイムマシーンになったように、いつか自分の机にもタイムマシーンが来ないかななんて開けてみる。
当たり前だがそんなはずなんてなくて、開いた引き出しはただ乱雑に文房具が入っているいつも通りの引き出し。

あの少年は本当に優しい少年だと思う。
近くに過去に行き放題なものがあるのに悪い事もせず未来から来たロボットと楽しそうに生活してるのだから。
もし今自分の場所にタイムマシーンが来たら、ロボットなんか無視して無理やり乗り込んで勝手に未来、過去に行く気がする。

こんな自分のところにそんな奇跡がおこるはずなんてない。
平凡に悪いことを考えるひとに来てもなんにもないだろう。
あの心やさしいなんにも出来ない少年だからこそ、手を差し伸べるほどに魅力があったんだなとなんにもない引き出しを戻しながら、ただ勉強から逃避する午後の話。

1/22/2024, 10:28:01 AM