question
クエッション、問い、知的好奇心。
Q.いつか好奇心は私を殺すだろうか?
「あんたの場合はそーッスね!」
「冷たいなぁ、南君」
助手の南が資料をどさりと私のデスクに置き、手の埃を払った。不機嫌そうだ。
「好奇心で毎回事件に首突っ込んで、命を危険にさらしてまで解決しようとするの止めません?」
「お母さんみたいだなぁ」
応募で探偵事務所に勤めてる少年の言葉とは思えない。
「南君はなんでこの事務所で働いてるんだい?」
「あんたの監視!浮気調査とかならともかく、殺人事件の依頼なんてぜってー断らせるッス!!」
前回の病院沙汰がよほど心配させたのだろう。
「傷なんて残ったら本当に嫁のもらい手がなくなるッスよ」
「その時は、南君にもらってもらおうかぁ」
「んなぁッ⁉︎」
耳まで真っ赤になっている、からかいがいのある助手だ。私はもう適齢期も過ぎているというのに。
カランコン、と一階の客間のドアが開く音がした。
「さぁ、次の依頼は何かなぁ?」
3/5/2025, 11:27:10 AM