猫好き 花純

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「寒くなったからなにか来ていこう」

少女は呟いた。

コートやジャンバー、アウタ…

ハンガーに引っ掛けてあるものを

見つめながら、うーんと考え込むと、


ドンッと音がした。2階からだ。

2階には少女の母がいる。

トコトコと階段をのぼると、母は

洗濯物を畳んでいた。


「何が落ちたのかしら。」

母はそう言った。

少女と母は何が落ちたのか探した。

「こっちから音がしたと思うよ。」

少女は1度だけ入ったことがある

奥の暗い押し入れに入った。


少女はあるものを手に取ると、

すぐに、母のいる明るい部屋へ戻った。

「ねえお母さん。これかも。」

少女は母にあるものを渡した。

「あら、懐かしい。」

母は受け取って、言った。

すると少女は首をかしげた。

「これね、お母さんが昔、着ていたセーターよ。
無くなったと思ってたんだけどここにあったのね。
もしかして、あの奥の押し入れにあった?」

母が言うと、少女はコクっとうなずいた。

「あの押し入れには昔お母さんが着ていたものが山の
ように埋まっているの。今思い出したわ。」

「そうなんだ。
私、そのセーター着てみたい!」

少女が言うと、母は最初はきょとんとしたが、

すぐにニコッと笑った。

「やったぁー!」

少女は母からセーターを受け取ると

1階へ走っていった。

「セーター」

母親のことを私は「ママ」って読んでるんですが、
クラスの女子はお母さんって呼んでます
なんか恥ずかしい…でも大親友の子は
「ママ」って呼んでるから仲間だァ笑




11/24/2023, 10:20:46 AM