何気ないふり
あなたに、ずっと嘘ついてた。
笑顔を繕って、自分じゃない誰かになろうとした。
あなたが好きになった人は、私じゃないんだよ。それは、本当の私じゃないから。そう思うと、心がとてもとても、辛くて怖くて仕方なかった。
だから、何気ないふりをした。そしたら私の感情や心はどんどん失くなっていった。
ごめんなさい、ごめんなさい…
何回でも謝るから。こう生きることしか、私にはできなくて、ごめんなさい。あなたを知れば知るほど好きになっていく自分が、嫌いになってく。
「んなの気にしてんの?そのままでいいんだよ」
「嘘でも、ほんとの感情じゃなくてもいいの?私は、全部作り物なんだよ?」
「いいよ。君が本当の自分が出せたと思えたときは、その時は、もっと、俺は君のことが好きになってるだろうな。ふふ、楽しみだなぁ」
最初から、嘘でした。
私は、これが、本当の自分でした。
気づいた私は、何気ないふりをした。
3/30/2024, 11:22:58 AM