「おはよう」
君は朝、しょぼしょぼした目でぼくに語りかける
お皿と一緒にテーブルに並んで
まだ眠そうな顔でトーストを食む君を見る
「仕事行きたくないなあ」
君がそう言うから、ぼくは君のバッグに飛び込むんだ
ぼくたちはいつもいっしょ
どこかおでかけするときは必ずいっしょだし、
美しいものを見たとき、
おいしいものを食べるするとき、
君は必ずぼくの写真を撮るんだ
「また怒られちゃった」
しょんぼり顔の君をバッグの中から見上げる
まだ『ざんぎょう』ってやつ、終わらないの?
早く終わらせて、君がだいすきな、白いおさとうのドーナツを食べに行こうよ!
そうしたらきっと、えがおになるよ
「帰ろっか」
お疲れ顔の君が言う
やっとおしごと終わったみたい
今日もおつかれさま
ぼくのふわふわの手を握ると君はちょっとわらった
君がうれしいとき、
たのしいとき、
かなしいとき、
つかれてるとき、
どんなときもずっといっしょにいたいんだ
次のお休みはどこへ行こう?
ぼくの体は綿製だから、入場料はかかりません
体が小さいから、どんなバッグにだって入れるよ
ああ、でも
糸で縫い付けられたぼくの口じゃ、
「いつも一緒にいてくれてありがとう」
君に「どういたしまして」って言えないのがざんねんだなあ
1/6/2026, 2:46:02 PM