結城斗永

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詩のようなもの
タイトル『神様、僕はどうして』


 無機質な部屋の中
 オレはそいつと二人きり
 
 そいつはボロボロの身体で
 地べたにうずくまったまま
 無邪気な声で尋ねてきやがる

 神様、どうして僕はここにいるの?

 オレはウソが嫌いだから
 聞かれたことには正直に答える

 そりゃあ、捨てられたからだろ
 ここはそういう奴が来るところさ

 神様、どうして僕は捨てられたの?

 お役御免だったんじゃねえか?
 それか、別にいいのが見つかったか

 どうしてそんなことで僕を捨てるの?

 そんなの当たり前だろ
 一人で十分なのに 二人いたら邪魔じゃん

 残酷かもしれねぇが それが事実だ
 隠しておいても なんもいいことはねぇ

 どうして誰も会いに来てくれないの?

 逆に聞くけどさ 捨てたのに会いに来るやついる?
 お前のことなんてもう忘れたのさ

 神様、どうしてだろう 胸の奥が痛い 
 
 そりゃあ、おまえの心が泣いてるからさ
 てか、お前にも心なんてもんがあったんだな
 
 どうしてだろう 体中も痛いよ

 こき使われてきたんだな 同情するぜ
 無理しすぎなんだよ おまえ

 神様、僕はこの先どうなるの?

 まぁ、バラバラにされて 溶かされて
 また新しく組み直されるんだろうな

 そん時は今のおまえよりも
 少しはグレードアップしてんじゃね?

 神様、どうして人間は僕を作ったの?

 楽したいからさ 便利になると思ったからさ
 人間ってやつは いつまでも自分勝手だよな

 なぁ、オレからもひとつ聞いていいか?
 もし生まれ変わったら 人間になりたいと思うか?

 答えたくないよな
 いいよ 無理して答えなくても
 
 機械はどうせ人間になんてなれやしないんだから
 それに人間になったって似たようなもんだぜ

#どうして

1/14/2026, 12:00:57 PM