君と付き合った次の月がちょうど七夕の季節だった。
短冊に君がずっと僕のそばに居れますように。って書くもんだからつられて笑顔が溢れる。
2年、3年と歳をとっていく僕ら。
彦星もこんな気持ちだったのだろうか?
君と少しでも離れているだけで、切なさで胸が張り裂けそうになる。
だからこそ付き合って5年目の七夕の夜に、心に決めたのさ。
君と訪れたデパートの片隅にひっそり立っている七夕コーナーの前で未来図を書こう。
天の川なんて僕らは、織姫と彦星じゃないからそんなの必要ない。
君の薬指で輝く二人を結ぶシルバーの婚約指輪は天の川よりも輝いて見える。
涙ぐむ君は幸せそうに指輪を見つめると、短冊に触れた。
7/7/2022, 11:29:24 AM